SSブログ

がんじがらめの夜 前編 [オカルト]

高校生の時、肝試しに行った。
場所は近所の神社で、数日前に首吊り死体が発見された場所だ。
メンバーは俺とAとBの3人、夜の11時頃に「勉強会してくる」と嘘をついて集合した、勉強会と言いながら懐中電灯と木刀を持って行く時点でアウトな訳だが、そこら辺に関しては寛容な親であった。

で、集合場所に集まるとAとBはすでに待っていて、Aは懐中電灯に高枝切り鋏を持っていた。
「リーチがあるから遠い敵にも安心」だそうだ。
Bは卓球部だけあってラケットと数発の玉を持って来ていて「接近戦はまかせろ」と、訳の解らない事をほざいてた。
純チャン三色イーペーコー.jpg

早速神社に行くと鳥居があった、件の自殺者は鳥居で首を吊ったのだという。
するとBが急に「そこだ!」と、鳥居に向かってスマッシュを決めた、しかし玉はそのまま鳥居を抜けて境内へ落ちて行った。
「どうした」とAが言うと、Bは
「何かが俺たちを見ていた....気がした」と答えた。
「それはデジャヴと言うやつだな」と、Aが場違いな事を言い始めたので「早く行こうぜ」と、俺が促す。
境内に入ると昼間とは違い、生暖かい空気が身体にまとわりつく気がした、AとBもその感覚に気が付いたようで
「空気のくせに生意気な」とか「なまあたたたかい」等とわめいてた。

つづく


「超」恐い話 Γ(ガンマ) (竹書房文庫)

「超」恐い話 Γ(ガンマ) (竹書房文庫)

  • 作者: 平山 夢明
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2004/01
  • メディア: 文庫



コメント(2) 

コメント 2

ちょこちっぷ

続きがめっちゃ気になってます!
てか、木刀手にしての肝試しって事は、霊が出た時にポカリ!と殴ったりするつもりだったですか?!
そもそも霊が木刀で殴れるのかが…(汗)
by ちょこちっぷ (2012-03-29 20:35) 

ろっぽんそー

ちょこちっぷさん

若気の至りと言うやつでしょうか、あの頃は木刀があれば何にでもなれる気がしていたのです、パイロットにも、芸能人にでも、レースクィーンにでも。
しかし悲しいかな、木刀で世界に歯向かってもただただ宙を切るだけでした・・・・。
by ろっぽんそー (2012-03-30 19:17) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

チチカカがんじがらめの夜 中編 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。