再録・ポテトサラダ。 手練れた手振れ。

「それは寒い冬の或る晩の事、友人が唐突にわたくしの家にやつて来た。
そしてポテロングとポテトサラダをどんと置いて、わたくしに向かひ「此処にふたつの食べ物がある、どちらか選んでくれ給え」と云ったので、わたくしは直ぐに「造作もないことだ」と、ポテトサラダを手にして、此れ以外は絶対に食さないと云ったような、頑とした眼付きをしたので、それを見た友人は一寸呆れながら笑つていた。
私といえば、ポテロングを選ばなかつた事に一抹の哀感がないこともなかつたが、やつぱりポテトサラダの方が段違いにうまいのだから、致し方がない。
するとその友人は
「ちえッ、手前には適わない」と、たまらなく呟くのであつた。
友人には済まないと思いつつ、わたくしは手にした黄金のやうなポテトサラダを威風堂々と食しながら、そのうまさに満悦するのである。」ー終わりー

で、最近、毎度毎度の情緒不安定で何か描こうとすると手が震えるんですわ、手振れ補正が効かないんです、そら困ったちゃんだってんで、悲しむより逆に利用してみました。

震えてる、震えてますねえ、でもあらたまって見てみたらいつもと変わらん気がしてきた。
じゃあ良いか。

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション (7) (ビッグコミックススペシャル)

• 作者: 浅野 いにお
• 出版社/メーカー: 小学館
• 発売日: 2018/08/30
• メディア: コミック